■『燃えよドラゴン』視聴回数なんと500回以上!
ブルース・リーの最高傑作の1つで遺作となった「燃えよドラゴン」。私は、この映画を少なくとも500回以上(!)は観ています。観るたびに新たな発見があったりします。今後も観続けることでしょう。この世を去るまでに3000回くらい見ることになるのでしょうか(笑)。以前お話ししたように、今から約40年前にリバイバル上映で見たのが最初で、その後、カンフー映画・雑誌の専門商社に『燃えよドラゴン』のビデオ(アメリカ製)を発注しました。ようやく手元に届いたビデオを何回も見て、しまいにはテープがすき切れてしまう寸前まで繰り返し見ていました。
ビデオを購入する前は、サントラ(サウンドトラック)レコードをよく聴いていました。なかでも『燃えよドラゴン』のセリフをすべて収録した「完全版」レコード(要するに映像がないだけ)は、特に気に入り、カセットテープに録音して寝るときにも枕元で聴いていたほどの気合の入れようでした。おかげで、セリフを丸暗記してシーンを再現できるほどになり、英語の受験勉強対策(笑)にもなりました。
■ネット検索でブルース・リー情報を容易にゲットできる時代
『燃えよドラゴン』に関しては、これ以上新たな情報はなかなか出てこないだろうと思っていましたが、最近、ネットで検索したら、ヌンチャクを華麗に振り回すなどのお馴染みの写真も出ていましたが、いままで見たことのない写真も結構載っていました。武器が陳列されている部屋での撮影の合間ブルース・リーが制作スタッフと思しき人と打ち合わせをしている写真、同じ部屋で撮影の合間にファイティングポーズをとっている写真、鏡の間でストレッチらしき運動をしている写真など、これらは本当に見たことがなく、「おおっ、こんな写真があったのか」と感激しました。
以前は、書店でブルース・リーの「こんな写真見たことない! 未発表写真掲載」等の謡い文句で何冊か写真集を購入し楽しんでいましたが、ネットの普及のおかげでこんなにも手軽にブルース・リーの写真を見れるとは、本当にありがたいです。「燃えよドラゴン」の写真のほかにも。、他の主演作品で撮影の合間にくつろぐ写真、共演者と触れ合う写真などを見ることができるほか、映像に関しても、ブルース・リー映画のアクションシーン(1作品まるごと無料動画でも堪能できたりする)は勿論のこと、ブルース・リーがアメリカ・ロングビーチでの空手道選手権大会でパフォーマンスした記録映像(しかもカラー)なども簡単に見ることができます。こうしたトレンドは、ネットが普及している昨今、決して驚くべきことではなくなりましたが、商社に「燃えよドラゴン」のアメリカ製ビデオを注文し手元に届くまで半年も待ってようやく手にした、アナログ時代全盛期(8ミリフィルムの販売なんていうのもありました)に青春時代を過ごした私にとっては、まさに「衝撃」。
■「ネット情報獲得=所有」ではない
今後も未公開の写真、映像、情報などがネットで続々と発表されるでしょうが、今から思えば、アナログ時代を懐かしむ気持ちはあります。8ミリフィルム、レコード、ビデオ、カセットなどがバラエティに富んだブルース・リーコレクションの対象になっていたからです。そういったグッズを買う行為そのものが大きな喜びになってたのは事実です。たとえば、確かにネットに掲載されている写真は「見る」ことはできるのですが、「所有」はできません。その点で、写真集という「物質」「現物」の形で持つことは、ブルース・リーコレクターにとって(あらゆるジャンルのコレクターに当てはまることだと思いますが)この上ない楽しみであり、重要な要素の1つと言えるでしょう。■