■「人生にはバランスが大切」
また、ジェフさんは「ブルース・リーが常に説いていたように、人生には『バランス』が大切。私はブルース・リーグッズのコレクターだが、それだけに没頭しているわけではない。同時に家族と触れ合う時間も大事にしている」と語り、奥さんと子供2人を紹介してくれました。
『ドラゴン危機一発』で大ファンになったジェフさんですが、インタビューで面白いエピソードを聞きました。実は、『ドラゴン危機一発』が生まれて初めて観たブルース・リー作品ではなく、その前にTVシリーズ『グリーン・ホーネット』をすでに観ていました。ただ、「『グリーン・ホーネット』で演じていた『カトー』の素早いアクションはTVでよく観ていたが、まさかあの『カトー』が『ドラゴン危機一発』のブルース・リーだとは、当初は思わなかったし、気が付かなかった」そうです。その1つの理由として、小さなTVのブラウン管(当時は液晶画面ではなかったんですね)の中での制限された動きと、どデカいスクリーンで派手に動き回るパフォーマンスとでは、アクションの質がまるで違って見えたのでしょうか。
■ジェフさんのアットホームなおもてなしには、今でもとても感謝
インタビュー映像収録のほか、ジェフさんにパンチングポーズ、ヌンチャクを振り回し敵を威嚇するポーズなどいろんなポーズもとってもらいカメラに収めました。ジェフさんは物凄くサービス精神旺盛な人でした。インタビューや撮影も無事に終わり帰ろうとしたところ、「一緒に食事でもどう?」と誘われたので、ジェフさんの家族とともに近隣のチャイニーズ・レストランで食事をしました。ボリューム満点でなかなかの美味だったのを覚えています。子供たち(息子さん1人、娘さん1人)ともすっかり仲良くなりました。当時子供たちは3、4歳くらいの幼子でしたが、今や20代。立派な大人に成長していることでしょう。ジェフさんのアットホームなおもてなしには、今でもとても感謝しています。
取材のお礼に、私が1990年代に香港駐在(アメリカ留学前に4年ほどサラリーマンとして働いていました。このあたりのエピソードは、後ほどブログで紹介することになりそうです)時現地のブルース・リー専門店で購入した『ドラゴンへの道』上映広告の掲載された台湾の新聞をプレゼント。これは、当時ジェフさんのコレクションにはなかったので、ジェフさんも大喜びでした。また、ジェフさんの取材をもとにかなり気合を入れて編集し出来上がったニュースパッケージが担任の先生に認められ大学院を修了できたのは、私の人生における大きな自信となっています。さらに音響効果など加え再編集したバージョンを、ジェフさん宛に郵送。私の制作したニュースパッケージも、大事なコレクションの1つにとして「ブルース・リー・ルーム」に飾っていてくれればうれしいのですが(笑)。
■世界的に有名なブルース・リーコレクターは健在
あれから約20年たち、ジェフさんのことが気になりネットで検索したら、各国を飛び回りブルース・リーのレガシーをアピールするなど大活躍、世界的に有名なコレクターは健在でした。何年か前に来日したこともあるようです。彼も今年還暦ですが、ネットで動画や写真を見る限りにおいては、20年前よりも目つきも鋭くシャープで格好良くなった感があります。淡々とした話し方、落ち着きぶりは、変わっていませんでした。機会があれば、また連絡をとって再び情報交換、近況報告などして盛り上がりたいものです。
世界中にブルース・リーグッズのコレクターは数多くいますが、コレクターそれぞれにそれなりの思いや人生ドラマがあることでしょう。彼(彼女)らにブルース・リーにまつわる独自のエピソードを聞けば、新たな発見、気づきがあるかもしれません。様々なコレクターと交流してブルース・リー・ワールドを一段と広げてみたいです。■