昨年は、あの世界的に有名なアクションスター、ブルース・リーの生誕80周年という記念すべき年でした。都内など各地でブルース・リー主演作がリバイバル上映されました。
私は、ブルース・リーのファンになって35年以上のベテラン(笑)です。これまでいろんな節目でブルース・リー・ブームがありました。まず1973年公開の『燃えよドラゴン』で日本で初めてブルース・リーが紹介され一躍爆発的ブームとなった「第一次」ブーム。そして、1978年公開の『死亡遊戯』でブーム再燃、これが「第二次」ブーム。その後も節目節目でブームが沸き起こりました。つまり、ブルース・リーは、その時代ごとに老若男女に親しまれ語り継がれてきた「伝説」の存在なのです。私は、「第三次」(1980年代前半?)ブームの中でファンになりました。1982年の夏だったかと思いますが、当時名古屋在住で中学2年生だった私は、ハリソン・フォード主演の『ブレードランナー』を観に行った時、ちょうど同時上映されていた『燃えよドラゴン』を観た時の衝撃は今でも忘れられません。「アジア系でこんなに強い男がいたのか」と驚きました。それ以来、ブルース・リー関連の書籍を読みふけり、フィギュアや記念品などのグッズを買いあさりました。
冒頭でお話しした生誕80周年記念上映では、都内で『燃えよドラゴン』をはじめ『ドラゴン危機一髪』『ドラゴン怒りの鉄拳』『ドラゴンへの道』『死亡遊戯』と一連の主演作が上映され、もちろんすべて観ました。一部4Kでの上映だったため、画像はとても鮮明でした。
生誕80周年上映で『燃えよドラゴン』を観に行った時、劇場内には1割にも満たない観客で正直淋しい限りでしたが、50代くらいの年配の男性(私もその1人ですが)から20代の若者層が観に来ていました。男性が圧倒的に多かったのですが、そのなかで特に印象的だったのは、20代と思しき女性がひとりで見に来ていたことです。先入観で言うつもりはないのですが、ブルース・リー映画を好きな人は大多数が男性であると言われています。この女性は劇場入口近辺にはってある『燃えよドラゴン』のポスターを携帯で撮影し、場内に入っていきました。彼女は、すでにファンになっているのか、観たい映画がなかったのでたまたま来ただけなのかわかりませんが、とにかくブルース・リーの魅力は本当に普遍的なのだと感じ、うれしくなりました。そうなんです。女性の方にももっとブルース・リーの魅力を知ってほしいのです。
若年層の彼ら・彼女たちがブルース・リーの魅力を次の世代へ伝えていけば、ブルース・リーはまさに永遠の存在として生き続けることでしょう。
次のブームは、生誕90周年(2030年)、50回忌(2023年)あたりでしょうか。50回忌だと2年後です。テレビのCMなどで再びブルース・リーが「登場」するなど動きがあるかもしれません。AIを駆使してブルース・リーが完全復活!なんてことも考えられなくもありません(すでに逝去したある有名人がAIで蘇ったのは周知のとおり)。何らかの形で盛り上がってくれれば1ファンとして本当にうれしいです。