日本映画、過去の名作の4K上映など、今ちょっとした「リバイバル・ブーム」?

■日本映画名作の特集上映など相次ぐ

 1983年に大ヒットした故・大島渚監督の秀作にして最高傑作の1つと目される『戦場のメリークリスマス』の4K修復版が4月16日から、同監督の1976年公開時に物議をかもした『愛のコリーダ』の修復版が4月30日から東京の『新宿武蔵野館』などを皮切りに全国順次連続上映されることが決まりました。そのほか、高倉健さんの「生誕90周年記念」、先日亡くなった田中邦衛さんの「追悼」と称して往年の日本映画スター作品の上映が決定するなど、いま国内では、ちょっとした「リバイバル・ブーム」に沸いているようです。

 『戦場のメリークリスマス 4K修復版』は、約40年ぶりに映画館で鑑賞したいと思います。4Kなので、映像は相当鮮明に映し出されていることでしょう(昨年公開されたブルース・リー映画4K上映では、ブルース・リーほか俳優・女優陣の表情などがはっきりと確認でき、1ファンとして大いに感激しました)。若かりし頃の坂本龍一さん、たけしさん(本当に若い!)の名演技を堪能したいですし、5年前に亡くなったデヴィッド・ボウイさんの演技にも注目したいです。高倉健さん特集上映では、『八甲田山』(1977)『新幹線大爆破』(1975)『幸福の黄色いハンカチ』(1977)『鉄道員(ぽっぽや)』(1999)などが上映され、個人的にはとくに『八甲田山』は、父親が当時10歳にも満たない私を連れて観に行った映画で、実話に基づいたリアルな描写に子供心に強烈な印象を受けました。あれから40年以上が経過し、『八甲田山』を大人目線でもう一度映画館へ足を運んで観てみようと思っています。

■映画館で日本映画の新作を観たいが・・・

 その一方で、コロナ禍が続く中、都心部へ買い物・散歩などに出かけたついでに「久しぶりに映画館で面白い映画でも観ようかな」と思って立ち寄り上映中の映画ポスターを眺めても「これは面白そうだ」「ぜひ観てみたい」と思わせる新作(とくに日本映画)に残念ながらお目にかかれていなかったのが、正直なところ。単に自分の食わず嫌い的なわがままな発想で、本当は面白く見ごたえのある作品にもかかわらず、観ようとしなかっただけかもしれませんが。

■リバイバル、若い世代の反応は如何に?

 ハリウッドでは、先日投稿したように『ゴジラVSコング』の記録的大ヒットで息を吹き返しつつあり今後の躍進が期待されますが、日本映画の娯楽大作等の登場にも、大いに期待したいものです。それまでは、往年のスター・監督の名画などを懐かしい思いにふけりながら鑑賞するのもありでは。今回のリバイバルは、年配の人にとってはたまらない上映会となることでしょう。一方、若い世代の人たちは、高倉健さん、田中邦衛さんの昔の主演作品を観たことのない人も多いことでしょう。20~30代の若者世代の人が観れば、逆に新鮮味を見いだせるのではないかと思います。若い層によるレコードなど掘り起こし人気で過去の遺物として葬られつつあったトレンド・グッズ等が見事に復活した事例は、少なくありません。若者から何らかの良い反響があれば、映画館側からも若年層の目線を意識しながら「今度はこの俳優(女優)の特集上映をやってみたらどうか?」などの企画が持ち上がり実施すれば、思わぬヒットを飛ばすことも考えられなくはありません。■

yazohchi

作成者: yazohchi

ブルース・リーファンを35年以上も続けています。これからも彼の願っていた世界平和、心の平穏などを受け継ぎ、次世代へとつなげたいと思います。そんな思いがあってブログをはじめました。

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